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安全な血管内レーザー焼灼術は、具体的にどのような手術なのでしょうか。詳しい治療の内容や、この治療法の利点と懸念点、またこの治療を受けられない人の症状などを解説します。
血管内レーザー焼灼術は静脈にレーザーファイバーを挿入して治療を行うものと、体の外からレーザーを照射する治療法があります。
血管内レーザー焼灼術は主に、伏在静脈瘤などのような、足の表面が浮き出た血管でボコボコになってしまうタイプのものに適用されます。一方、体外照射レーザー治療は、クモの巣や網目状静脈瘤に適用されます。また、伏在静脈の分枝に発生する下肢静脈には、硬化療法と体外照射レーザー治療を組み合わせることによって、より効果的な治療を行うことも可能です。
血管内レーザー焼灼術では810nm、980nm、1320nm、1470nm、2000nmの波長をもつレーザーが用いられ、体外照射タイプ(ロングパルスYAGレーザー)では1064nm、1320nmのレーザーが用いられます。
下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術が行われるようになって始めのうちは、手術後の長期データがないこともあり、この治療を行う施設は限られていました。しかしながら現在では、世界中で数多くの血管内レーザー焼灼術が行われ、術後10年ほどのデータも蓄積されてきており、その安全性と有効性も確認されています。
2011年1月より、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術の保険適用が認められるようになりました。しかしながら、現在治療に使われている全てのレーザーに保険が適用されるわけではありません。それは何故でしょうか。血管内レーザー焼灼に対してどのように保険適用が決まるのか、何故980nmのレーザーに保険が適用されて他のレーザーには適用されないのかについて、少し解説します。
したがって、日本において保険適用があるからといって、必ずしもそれが最新のレーザー機能を保証しているということにはなりませんし、治験を始めてから保険適用となるまでには非常に時間がかかるため、むしろ最新の治療はどんなに優れたものであっても日本では保険適用となりにくい、ということもあります。
では、どのようなレーザーが現在血管内レーザー焼灼術に使用されているのでしょうか。
レーザー機器はその種類によってそれぞれ異なる波長を持っています。治療開始当初は波長が810nmと短いものだったのが、開発が進むにつれてより長い波長のものが治療に適用されるようになりました。現在最も長い波長を持つレーザーは2000nmです。
以下は、現在治療に使用されているレーザーです。
レーザーが照射されると血管壁細胞内の水分にレーザーエネルギーが吸収され、熱変性することによって血管が閉塞されます。波長が長い(数字が大きい)レーザーの方が水への吸収が良く、最近のデータでは、2000nmのレーザーによる治療が、最小の照射熱量、最短の手術時間で、最も治療成績が良いことが示されており、合併症も少なく、患者さんにとって負担の少ない手術が可能になると考えられます。
但し、2011年1月から保険適用となったのは980nmのレーザーのみであり、最も水分吸収率が良く、より良い治療効果が期待される2000nmのレーザーに対しては、現在のところ保険適用の目途はたっていません。

| 波長 | 吸収率 |
|---|---|
| 810nm | 0.02 |
| 980nm | 0.7 |
| 1320nm | 1.0 |
| 1470nm | 30 |
| 2000nm | 200 |
保険診療と自費診療についてはそれぞれにメリット・デメリットがあります。
保険診療の場合は、治療費の負担額が抑えられる半面、治療に使用されるレーザーが限定されること、また複数の血管の治療を1回の治療で対応できない、硬化療法などを併用する必要があっても同日に行えない、などといったデメリットがあります。
一方自費診療の場合は、自己負担額が増えるというデメリットはありますが、治療に使用するレーザーに制限がない、複数の血管治療や硬化療法などを併用する必要が生じても、同日に治療が行えて通院の回数を減らせる、といったメリットもあります。
それぞれの状況に応じて、事前に医師としっかりコミュニケーションをとり、納得のいく治療を受けることが大切です。