ひとえに静脈瘤と言っても、様々な種類があります。足首内側や大腿部の内側にできる大伏在静脈瘤、網目状のものより細い真皮内静脈が拡張してなるクモの巣状静脈瘤など、多岐にわたります。自身の症状をしっかりと把握するためにも、専門医の診断が必要となってくるのです。
その症状によっていくつかの種類に分けられています。私たちが最もなりやすい症状のものから、順を追ってご紹介していきます。
足にある表在静脈の中で本幹となる血管を伏在静脈と言い、その本幹およびその主要分枝に発生するのが伏在静脈瘤で、最も太い瘤を形成します。大伏在静脈瘤とは、足首内側や大腿部の内側にできるものを指します。
こちらも同じく、静脈本幹およびその主要分枝に発症します。
症状などは大伏在静脈瘤と同様ですが、その違いは発症する場所で、
足首の後ろや膝窩部・膝の後ろに現れるものを指します。
網目状は細い皮下静脈(径2~3㎜)が網目状に広がっている状態です。もう一方のクモの巣状とは、網目状のものより細い真皮内静脈(径0.1~1㎜)が拡張している状態です。網目状もクモの巣状も伏在静脈瘤のようなぼこぼことした盛り上がりはありません。
クモの巣状を発症すると、その表面は細静脈が拡張して青白く見えるタイプと、毛細血管が拡張して赤紫色に見えるタイプに分けられます。混合型とはこの2つのタイプが同時に症状としてあらわれるタイプのものを指します。
伏在静脈本幹から枝分かれした静脈の、さらに先の部分が拡張してできたものを言います。主に膝から下の部分に見られ孤立性のことがあります。伏在静脈瘤よりやや細いのが特徴です。
通常のものとは違い、お腹の中の卵巣や子宮周囲に発生します。そのため、生理で卵巣や子宮にいく血液が増えると症状が強くなるのです。足の付け根や太ももの裏側にある場合は、陰部静脈瘤の疑いがあると考えられます。
血流が悪化し、皮膚効果や色素沈着が起こり、悪化すると写真のような潰瘍を引き起こします。
静脈の還流障害が慢性化して、下肢に血液がうっ滞することによっておこり、症状は、下肢の腫れ、むくみ、痛み、しこり、湿疹、潰瘍、色素沈着など様々です。深部静脈血栓症のために狭窄が残ったり、バイパスの血管が逆流をおこしたりすることがおもな原因です。
近年ではエコノミー症候群として注目を集めている症例です。静脈血栓症は全身の深部などのどの静脈にも起こり得ますが、その中でも下肢・大腿・骨盤内などの深部静脈で発症することが多いとされています。
成人以降の発症がほとんどですが、子供の頃からあざや表在静脈が目立つ、先天的静脈瘤の方もいます。先天的静脈瘤は下肢の外側を走る静脈から発症する傾向にあることと、遺伝性ではないということが分かっています。